ボーイング、今後20年間の民間航空機の新造機需要を4万4,000機と予測
- 世界の旅客需要と航空貨物機の需要は、今後20年間でおよそ倍増する見込み
- 今後20年間の新造機需要のうち、単通路機が76%を占める
- 新造機需要のおよそ半分は、高燃費の航空機への置き換え需要
英国ファンボロー発、2024年7月19日 - ボーイングは本日、ファンボロー航空ショー開催に先立ち、「2024年民間航空機市場予測」を発表しました。
世界の航空需要はコロナ禍から力強い回復を遂げ、地域別ではパンデミック前の水準を超えているところもあります。今後20年間の民間航空機の需要は堅調さが続くとみられ、ボーイングは2043年までに航空会社が必要とする新造機の需要はおよそ4万4,000機になると推定します。
需要の牽引役には、新興国市場の旺盛な航空需要や737 MAX型機などの単通路機への強い世界需要が挙げられます。また、2023年と比較して、航空旅客需要は今後20年間で毎年平均4.7%のペースで増加する見込みです。
レポートのハイライトは以下になります。
- 世界の民間航空機のフリート数は、2043年までに毎年3.2%増加する見込み。
- 航空貨物機の需要は、毎年4.1%拡大するとみられる。
- 世界の民間航空路線数は2019年レベルまでに回復。そのうちの2割が新規路線。
- 南アジアの旅客需要は7.4%増となる見込み。東南アジアとアフリカの旅客需要もそれぞれ7.2%と6.4%増加予測。
- 新造機の納入先として、ユーラシア地域が全体の22%を占める。続いて北米が20%で中国も20%。
- 今後20年間に33,380機の単通路機が納入され、2043年の民間航空機のフリート機数のうち、単通路機が占める割合は71%となる見込み。
新造機のサイズ別納入機数(2024年から2043年まで)
機種 |
機数 |
リージョナル機 |
1,525 |
単通路機 |
33,380 |
ワイドボディ機 |
8,065 |
貨物機 |
1,005 |
合計 |
43,975 |
今後20年間の民間航空機のサービス部門の市場規模は、4兆4,000億ドルになると予測。また、新興国市場の航空需要増を背景に、世界の航空業界は今後およそ240万人の新たな人材が必要となる見込み。
ボーイングは1961年から毎年 CMOを発表しており、CMOは民間航空業界で最も歴史の長い包括的な分析として評価されています。この市場予測の全文(英語)は、ボーイングのウェブサイト (boeing.com/cmo.)でご覧ください。
2024年の市場予測のリリース(英文)はこちら。
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