ボーイング、2023年のエコデモンストレーター計画を発表
- 複数機による飛行試験でサステナビリティのための技術開発を加速
- 787-10ドリームライナーを使用した「ボーイング・エコデモンストレーター・エクスプローラー」初号機では、4カ国と協力して運航効率試験を実施
- 現行(777型機)エコデモンストレーターでは、2023年中に19の新技術を実験予定
シアトル発, 2023年4月27日 - ボーイングは本日、2023年のエコデモンストレーター・プログラム計画を発表しました。ボーイングの777型機エコデモンストレーターで19の技術を評価すると同時に、特定の技術に関する試験に特化した「エコデモンストレーター・エクスプローラー」を新たに追加します。ボーイングは、持続可能性と安全性を追求するイノベーションをさらに加速するため、同プログラムを継続すると同時に拡大していきます。
エコデモンストレーター・エクスプローラー初号機は787-10ドリームライナーを使用し、6月にシアトルを出発して、東京、シンガポール、バンコクへの航行中に飛行試験を実施します。試験の目的は、グローバルな領空にわたる飛行経路を調整することによって運航効率が高まり、ひいては航空機の燃料使用量およびCO2排出量が最大10%削減可能になることを実証することです。ボーイングと米国、日本、シンガポール、タイの管制業務提供機関(ANSP: Air Navigation Service Provider)は、複数の地域にわたる最適な飛行経路を実現するために、すでに搭載済みの機能を活用して天候、航空交通量、空域閉鎖といった条件を考慮しながら、共同で航路を実施させます。また、同機は各地で可能な限り最大の混合率による持続可能な航空燃料(SAF)を使用して航行します。
ボーイングは777-200ER型機を使用した現行のエコデモンストレーターでも、19の技術について試験を実施します。試験予定の技術には以下のようなものがあります。
- リサイクル炭素繊維40%、バイオベースの原材料から作られた樹脂60%から成るサステナブルな素材を採用した貨物室の壁パネル
- 100%SAFに対応する燃料残量計測光ファイバーセンサー
- Jeppesen FliteDeck Proの機能の一つである「スマート・エアポート・マップ」を搭載した電子フライトバッグ(EFB: Electronic Flight Bag)アプリケーション。空港のコンテキストデータをビジュアル化することで運航コストの低減と安全な航空機の地上走行を支援
- すべての飛行試験において、現地で入手可能な最大の混合率によるSAFを使用
ボーイングはエコデモンストレーター・プログラムを2012年に立ち上げ、新しいテクノロジーを実験室だけでなく運航環境の中で試験することでイノベーションを加速してきました。2023年の計画を含めると、同プログラムで実験してきた技術は約250種類に上り、航空業界の脱炭素化、運航効率の改善、安全性と乗客体験の向上に寄与しています。試験済み技術のおよそ3分の1は、すでにボーイングの製品やサービスにつながっています。
2023年のエコデモンストレーター、およびこれまでのエコデモンストレーターの詳しい情報は、下記サイト(英語)でご覧いただけます。
boeing.com/ecoDemonstrator
また、ボーイングのサステナビリティへの取り組みやパートナーシップについては、下記サイト(英語)をご覧ください。
boeing.com/principles/sustainability
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